抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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二次林の放棄管理による環境変化および減少した種多様性は,森林環境に関する重大な懸念の1つである。本研究では,成分および分解特性を明らかにすることにより二次林の物質循環および資源価値を評価するために,植生調査の現状を把握し,非管理二次林における樹木葉および土壌の栄養素を分析するために実施した。20×30mの研究プロットを,立命館大学BKCの北野新池を取り囲む残りの緑地に設置した。樹木の成分,生と乾燥樹木の葉と土壌の栄養成分,表面(0cm)と深度25cmにおける土壌を調査した。195(54.0%)の常緑針葉樹,115(31.9%)の常緑広葉樹および51(14.1%)の落葉広葉樹林を含む24種の合計361個体を,研究プロットにおいて発見した。優位に同定された樹木種は常緑針葉樹Pinus densifloraであり,次いでJuniperus rigidaと常緑広葉樹Ilex pedunculosaであった。常緑針葉樹は8m以上の高さのクラスで常緑広葉樹および落葉広葉樹より頻繁に見られたが,4~8mクラスでは少なかった。生葉の平均TNは15345mg/kg(8200~29600mg/kg)で,落葉広葉樹でより高かった。平均TPは637mg/kg(246~1081mg/kg)であり,それは常緑広葉樹材より落葉広葉樹材において有意に高かった。次に,落葉の間,葉のTN,TPおよびTKの成分は落葉性広葉樹種でほとんど減少し,常緑針葉樹と常緑広葉樹がそれに続いた。土壌はpH4.4(0cm)およびpH5.5(25cm)で酸性であり,栄養素と細菌バイオマスは25cmの深さで有意に減少した。したがって,この森林は,常緑広葉樹が優占する常緑針葉樹林として特徴づけられ,常緑広葉樹の木で置換されていることを確認した。さらに,葉の組成とその浸出は種に依存して変化するので,種の違いを考慮した森林バイオマスとして使われることが期待される。(翻訳著者抄録)