抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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組織内には,自身が抱える疑問をすでに解決した人が多く存在する.しかし,情報共有や疑問の解決は親しい間柄で行われることが多く,部署や研究室などの枠を超えて活発に情報共有が行われているわけではない.また,組織内の情報共有を支援するため,部署や研究室ごとの情報共有の場が設けられている場合もあるが活用されていない現状がある.また,これらの問題を解決するため,情報共有を支援する研究は数多く行われているが,個人の端末から投稿・閲覧が可能なものは,炎上の危険性を抱えており,慎重に運用しなければならない.そこで,本研究では従来の環境とは異なる情報共有の場として,大規模な組織内における情報共有を支援する電子掲示板を開発する.電子掲示板の開発に向けた予備調査では,ホワイトボードによる物理的な掲示板を用意して実際の書き込みや閲覧行動を観察し,話題の区切りを明確にして投稿と返信を規則的に配置すること,話題の継続状況を考慮して動的に掲載時間を変化する必要があることがわかった.本稿では,予備調査を踏まえて開発した電子掲示板を著者らの所属する大学内に設置し,利用状況と掲示板上における利用者の振る舞いを確認した.その結果,特定の利用者に偏ることなく日常的に利用されていることがわかった.(著者抄録)