抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2016-2018年に名古屋港水族館で出産したバンドウイルカの雌4頭6例の出産前の乳裂間隔を計測し,その変化を飼育下ハクジラ類において出産日予測に広く用いられる直腸温と比較検討し,出産日予測への有効性を確認した.さらに,先行研究との比較を行った.乳裂間隔は出産日が近づくにつれて徐々に拡大する傾向がみられた.特に出産18-3日前と比べて出産前48時間以内に0.6-1.8cm(平均1.2cm)と顕著に拡大し,全出産例で出産前48時間以内に計測期間中の最大値を示した.直腸温は出産18-3日前と比べて出産前48時間以内に0.7-1.1°C(平均0.9°C)低下し,5例で出産前48時間以内に測定期間中の最低値を示した.いずれも出産18-3日前と出産前48時間以内の間にのみ有意差が認められた(p<0.001).乳裂間隔と直腸温が出産前48時間以内に変化を示したこと,これらの変化の時期と変化量が先行研究と概ね一致したことから,乳裂間隔の顕著な拡大が出産日予測に有効な指標となることを支持する結果が得られた.(著者抄録)