文献

J-GLOBAL ID：202202255183123703   整理番号：22A0541231

結合交代を伴う(1/2,1/2,1)混合ダイヤモンド鎖におけるギャップ付きスピン液体相とフェリ磁性相の間の一次遷移

First Order Transitions Between the Gapped Spin-Liquid and Ferrimagnetic Phases in (1/2, 1/2, 1) Mixed Diamond Chains with Bond Alternation

著者 (1件)： HIDA Kazuo
資料名： Journal of the Physical Society of Japan  (Journal of the Physical Society of Japan)
巻： 91  号： 2  ページ： 024706.1-024706.5  発行年： 2022年02月15日 
JST資料番号： G0509A  ISSN： 0031-9015  CODEN： JUPSA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 結合の交替がδで,(S,τ⁽¹⁾,τ⁽²⁾)=(1/2,1/2,1)の混合ダイヤモンド鎖の基底状態の相を調べ,ここで,Sは頂点のスピンの大きさであり,τ⁽¹⁾およびτ⁽²⁾は頂点のスピンのものである。各単位セル内の2つの頂点のスピンは交換結合λで結ばれている。頂点のスピンと頂点のスピンの交換結合は,1+δと1-δの値を交互にとる。このモデルは無限の局所保存則を持っている。大きなλとδ≠0では,基底状態は結合の交替を伴うスピン1/2鎖の状態と等価である。したがって,基底状態はギャップのあるスピン液体である。このエネルギーギャップはδ=0で消滅する。λの減少に伴い,基底状態はλ=λ_c0(δ)で単位セルあたり自発磁化m_sp=1/p(pは正の整数)を持つ一連のフェリ磁性相に遷移する。この転移はδ≠0ではm_spが不連続に変化する一次転移であるが,δ=0では不連続性は見られないことがわかった。また,臨界点(δ,λ)=(0,λ_c0(0))付近でのm_spとλ_c0(δ)の臨界挙動も解析的に議論した。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *分子鎖 ,  エネルギーギャップ ,  *量子液体 ,  *フェリ磁性 ,  *第一種相転移 ,  基底状態 ,  交換相互作用 ,  保存則 ,  自発磁化 ,  臨界点 ,  臨界現象
準シソーラス用語： *ダイアモンド鎖 ,  *スピン液体 ,  スピン交換相互作用

分類 (1件)： その他の無機化合物の磁性  (BM06060P)

引用文献 (19件)：

• Introduction to Frustrated Magnetism: Materials, Experiments, Theory, ed. C. Lacroix, P. Mendels, and F. Mila (Springer, Heidelberg, 2011) Springer Series in Solid-State Sciences.
• Frustrated Spin Systems, ed. H. T. Diep (World Scientific, Singapore,2013) 2nd ed.
• K. Takano, K. Kubo, and H. Sakamoto, J. Phys.: Condens. Matter 8,6405 (1996).
• K. Hida and K. Takano, J. Phys. Soc. Jpn. 86, 033707 (2017).
• K. Hida, K. Takano, and H. Suzuki, J. Phys. Soc. Jpn. 79, 114703(2010).

タイトルに関連する用語 (5件)： ダイヤモンド鎖 ,  ギャップ ,  スピン液体 ,  フェリ磁性 ,  一次遷移