抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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排水処理では,浄化槽に大量の空気を送り込むこと(曝気)で排水を浄化している。曝気には多量の電力が消費されており,省エネが求められている。我々は排水のBOD(生物化学的酸素要求量)を迅速に測定できる新しいBODバイオセンサーを開発した。排水のBODの値に応じて曝気時間を必要最低限にスマート制御することで省エネが可能になる。BODバイオセンサーにon siteでの全自動測定,曝気装置を制御する外部出力,IoT機能などを備えた「BOD監視システム」を民間企業と共同で開発した。全国8か所の養豚場の排水処理施設での実証試験では,処理水の水質を良好に保ちながら曝気電力を約15~35%削減できた。これは,電気代を肥育豚1000頭あたり年間6~18万円の節約と温暖化ガスの排出をCO
2換算で2.2~7.0tの削減に相当する。本スマート化技術はBOD制御により省エネと良好な浄化処理を同時に実現する新しい排水処理法である。BOD監視システムは山形東亜DKK(株)より販売されている。(著者抄録)