抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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シカ等の野生鳥獣による農林業被害が全国的に深刻化しており,未だ被害低減への道筋は見出されていない。この背景には,被害と生息密度の関係性が解明されておらず,被害強度の変動要因も不明なままに対策が続けられているという問題点がある。そこで筆者は,シカ生息密度を簡便かつ高精度に推定できる手法を開発し,広域的なシカ生息密度分布を明らかにすることで,被害強度を様々なシカ生息密度間で比較解析することを可能にした。そして,農業被害強度が一定のシカ生息密度を超えると急激に増加することや,被害の大きさがシカの採食行動の変化等によって変動することを明らかにした。今後は,捕獲に傾倒しがちな現在の被害対策を,複数の被害対策を連携させた総合的な被害対策へと改善し,鳥獣被害問題の解決につなげていきたい。(著者抄録)