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J-GLOBAL ID：202202274828088322   整理番号：22A0759909

光格子時計における重力による原子集団の脱干渉性

Decoherence of Atomic Ensembles in Optical Lattice Clocks by Gravity

著者 (1件)： KAWASAKI Akio (National Inst. of Advanced Industrial Sci. and Technol. (AIST), Ibaraki, JPN)
資料名： Journal of the Physical Society of Japan  (Journal of the Physical Society of Japan)
巻： 91  号： 3  ページ： 034301.1-034301.6  発行年： 2022年03月15日 
JST資料番号： G0509A  ISSN： 0031-9015  CODEN： JUPSA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 光格子時計は,十分な時間をかけて積分することにより,重力赤方偏移によって原子アンサンブル内の1mm以下の高低差を解消することができるようになった。さらに安定性が向上したことにより,従来は単一のラムジー配列で単一のコヒーレントスピン状態として問い合わされていた原子アンサンブル内のサブシステムの高さの差を解決できるようになり,コヒーレントスピン状態のディフェーズが発生する。この効果は,3次元光学格子の単層分解イメージングシステムの導入により,安定度≦10^-21のクロックで観測可能であり,3軸に対して対称に分布する原子アンサンブルでは,クロックの1秒安定度が10^-19程度に制限され,これもデコヒーレンス信号である。これは,原子がもつれた状態で,重力効果による量子状態のデコヒーレンスを初めて観測したことになり,このデコヒーレンスを観測するために他の系統的なシフトを抑制することは可能であると思われる。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *原子時計 ,  重力 ,  *赤方偏移 ,  コヒーレンス ,  *デフェージング ,  安定性 ,  三次元 ,  光格子 ,  単一層 ,  クロック
準シソーラス用語： *光格子時計 ,  *重力赤方偏移 ,  スピン状態 ,  安定度 ,  光学格子 ,  単層 ,  三軸 ,  デコヒーレンス

分類 (1件)： 量子光学一般  (BD04010X)

引用文献 (45件)：

• L. Diósi, J. Phys.: Conf. Ser. 306, 012006 (2011).
• R. Penrose, Gen. Relativ. Gravitation 28, 581 (1996).
• L. Diósi, Phys. Lett. A 120, 377 (1987).
• A. Bassi, A. Großardt, and H. Ulbricht, Classical Quantum Gravity 34,193002 (2017).
• P. Kok and U. Yurtsever, Phys. Rev. D 68, 085006 (2003).

タイトルに関連する用語 (5件)： 光格子時計 ,  重力 ,  原子 ,  集団 ,  干渉性