抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)FMCW(Frequency-Modulated Continuous Wave)レーダは,非接触での行動認識や生体信号検出を可能とし,これら目的を達成するために,目標の位置推定は極めて重要である.一般的に,MIMO FMCWレーダを用いた位置推定では,距離と角度で区切られた領域の信号強度を表すレンジアングルマップを得ることができる.これにCFAR(Constant False Alarm Rate)のようなアルゴリズムで閾値を超える信号強度を検出することで,物体の位置を検出できる.しかし,レンジアングルマップ上には雑音やマルチパス成分が生じ,閾値の設定次第で,目標のいない位置に誤警報が発生する可能性がある.そのため,雑音を低減することで,閾値の敏感さを改善し,誤警報を低減することが求められている.本稿では,Deep Image Prior(DIP)を用いてレンジアングルマップ上の雑音を低減する手法を提案する.DIPは,画像の雑音除去を可能にする事前学習を要しない深層学習技術の一つである.提案法では,レンジアングルマップを画像とみなしてDIPを適用することで雑音を低減する.そして,代表的な閾値設定アルゴリズムであるCell-Averaging CFAR(CA-CFAR)に基づき,雑音除去後のレンジアングルマップ上で物体位置を検出する.室内環境における人物位置検出実験を通じて,DIPを用いた提案法は,DIPを用いない手法と比較して,誤警報数を低減し,CA-CFARの閾値設定の敏感さを改善しながら人物を検出できることを確認した.(著者抄録)