抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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パーティクルボード(PB)の物性に及ぼす熱処理の影響を明らかにするために,木材パーティクルを160°C,180°C,200°C,および220°Cで6時間処理し,PB(結合材:フェノール樹脂接着剤,目標オーブン乾燥密度:600kg/m
3,目標樹脂含有量:10%)を未処理および熱処理木材パーティクルから製造した。さらに,スギ材を木材パーティクルと同じ条件で熱処理し,木材特性に及ぼす熱処理の影響を評価した。オーブン乾燥密度,平均含水量,T方向における膨潤,およびスギ材の吸水率は,220°Cで処理したとき,熱処理によって減少した。木材パーティクルの平均含水量と吸水率は熱処理温度の増加と共に著しく減少し,熱処理パーティクルから製造したPBの平均含水量は220°Cでの熱処理により減少した。PBの乾燥および湿潤曲げ強さは熱処理によって減少する傾向があり,特に220°Cでの処理において著しく減少した。さらに,熱処理は内部結合強度に影響しなかった。PBの厚さ膨潤は220°Cでの熱処理により大きく低下した。ASTM6サイクル試験において,220°Cでの熱処理はPBの厚さ膨潤を著しく減少させ,PBの耐久性を改善することを示唆した。以上から,熱処理はPBの厚さ膨張なしに物性の低下を引き起こすが,220°Cでの処理は水分に関して厚さ膨潤を改善するのに有効であることを明らかにした。(翻訳著者抄録)