抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
海洋流出プラスチックごみ問題に端を発した世界的な脱プラスチック化の流れの中で,プラスチック素材を紙素材へ置き換える動きが世界各国で広がっている。紙は木を原料としているバイオマス素材であり,また生分解性を有し,リサイクル可能であるという特徴を持つことから環境負荷が少ないエコな素材として注目されている。しかし紙をプラスチックの代替として使用するためには,プラスチックと同程度の機能性が必要となる。この課題に対し,紙に水性樹脂を塗工することで各種の機能性を付与しようと検討がなされている。本報では,より環境負荷の少ないコート剤として,バイオマス素材を主に使用し,生分解性を有する防湿コート剤「SEIKOAT T-EF102およびT-EF103」について紹介する。SEIKOAT T-EF102およびT-EF103は,下記4つの特徴を持つ環境配慮型防湿コート剤である。・固形分中におけるバイオマス素材の割合が85%以上。・生分解度(相対値)が75%以上。・FDA21CFR§176.170,§176.180に適合。・紙基材に対して12g/m
2以上の塗工量で80g/m
2・24h以下の防湿性能を示す。これらのコート剤を紙へ適用する事により,より環境負荷の少ない紙素材によるプラスチックの代替が可能になると考える。(著者抄録)