抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,ムスリムは世界的に増加しており,日本でも増加が見込まれている。ムスリムは,イスラーム法に従い生活をしており,豚やアルコールなどの摂取が禁じられている。本研究では,日本在住ムスリムを対象に災害時の食に対する考え方などについての調査を行なった。その結果,豚や豚派生品,アルコールを含む調味料含有食品,ハラール屠畜でない肉,調理・提供過程におけるハラームとの接触の有無が確認できない食品,調理済みで原材料が確認できない食品のいずれについても「生命の危険がある場合でも許容しない」という者がいた一方で「災害時で生命の危険がある場合は許容する」という者もおり,日本在住という点が共通であっても,ハラールの遵守のレベルには個人差が見られた。また,避難所での食支援の際には,原材料表示が有用になる可能性が高いことが明らかとなった。さらに,個人の災害への備えは十分とは言えない状況であり,ムスリム自身による備えを促すための情報や知識を普及する機会が必要であると考えられた。(著者抄録)