抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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液晶における配向およびトポロジーの研究は,これまでの100年超の液晶研究史の中でもっとも長く議論されてきた最重要課題の1つである.とりわけ,平衡状態での液晶配向状態制御は,液晶ディスプレイなどの応用発展の礎であることは言うまでもない.この対極として,非線形・非平衡液晶パターン形成がある.それらは平衡状態のものとは打って変わって,複雑かつ奇妙である.近年,その様子が,生体・アクティブマターや強相関系におけるスピン構造などの非平衡系におけるダイナミックな振る舞いと類似することから,物理における普遍的なモデル系として注目を浴びるとともに,光回折格子などの光学素子にも役立つとわかってきた.本稿では,その新しい非平衡パターンの一つとして,孤立したトポロジカルな局所配向場の波である液晶ソリトンについて紹介する.具体的には,液晶ソリトンの発見のきっかけ,構造解析,ダイナミクス解析,そして,最近の液晶ソリトン研究の展開,という順番で話を進める.(著者抄録)