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J-GLOBAL ID:200904031407776943  Research Project code:2675 Update date:Oct. 07, 2013

岡ノ谷情動情報プロジェクト

Study period:2008 - 継続中
Organization (1):
Investigating Researcher (1):
Research overview:
近年、情報科学の進歩により電子メールなどさまざまなコミュニケーションツールが開発され、生活の利便性向上に寄与しています。その一方で、この利便性ゆえに個人間・集団間に深刻なコミュニケーション不全が起こるなど、対面会話が主たるコミュニケーション手段であった時代には見られなかった諸問題が発生しています。このことは、「怒り」「喜び」「悲しみ」「不安」といった心の状態を表す情動情報の伝達が不充分であることに起因しているものと考えられます。これまでも情動情報を伝達することの重要性は認識されており、言語情報に映像情報(テレビ会議など)を付加するといったコミュニケーションツールの開発や、絵文字などの工夫によるアプローチが行われてきましたが、これらは情動情報に関する科学的知見の上に立ったものではなく、対処療法的になされてきたものと言えます。このような問題を根本的に解決するためには、情動を科学的に分析し、その上に立脚して画期的なコミュニケーションツールを開発していくことが不可欠なのです。 本研究領域は、情動情報を言語と同様にある種の規則性(syntax=構文、文法)をもって伝達されるものであると捉え、その進化過程・発達過程の生物学的な解析を基礎として、情動情報の計算科学的な符号化モデルを構築することを目指します。 そのために、鳴き声でコミュニケーションする動物や言語を獲得する前後の乳幼児、および成人を対象とし、脳波計や脳血流を画像化する装置を用いて脳の活動の様子を計測します。これと同時に、3次元動作計測装置や眼球運動記録装置などにより非言語情報としての情動情報の現れ方を計測します。これらのデータに各種の統計的な解析を行うことで、情動に伴う生理反応と脳活動の規則性を探ります。さらに、解析結果を踏まえて計算理論的な手法を取り入れつつ、情動情報の符号化モデルを構築することを目指します。これにより、情動情報を付加できる新しいタイプのインターネットブラウザーの実現や、人の気持ちを理解し親密なコミュニケーションを行えるロボットの開発といった新たなハードウェアあるいはソフトウェアの実現に繋がっていくことが見込まれます。 本研究領域は、情動情報の生物学的基盤を解明し、符号化技術創出を試みるものであり、従来の情報処理技術に欠けていた付加情報の扱いの新たな可能性を示し、それによって情報活用の幅や深さを飛躍的に増大させることが期待されます。この研究の成果は、戦略目標「多様で大規模な情報から「知識」を生産・活用するための基盤技術の創出」に資するものと期待されます。
Research program: 戦略的創造研究推進事業(総括実施型研究)
Ministry with control over the research :
文部科学省
Organization with control over the research:
独立行政法人科学技術振興機構
Research budget: \0
Parent Research Project (1):

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