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J-GLOBAL ID:200904053718198742  Research Project code:2415 Update date:Oct. 07, 2013

相関電子コヒーレンス制御

Study period:2002 - 2008
Organization (1):
Investigating Researcher (1):
Research overview:
トポロジカルコヒーレンス制御のねらいは、強相関電子系における内部自由度の持つ位相自由度の制御であるが、16年度は特にスピン内部自由度に関係した量子ベリー位相と、そのスピン量子輸送現象での役割をさらに研究した。成果としては、絶縁体でありながら電場でスピン流を作り出すスピンホール絶縁体の理論的発見や、スピン流にともなう電気磁気効果の理論などを新たに構築した。また、強誘電体の電気分極をパラメータ空間の幾何学として定式化し、量子電荷ポンプとの関係を明らかにした。これらは、異なった自由度-例えば電気的性質と磁気的性質-の間の“非対角応答”の量子論に相当し、マルチフェロイック物質などの最近興味が持たれている物質群に応用できる理論体系となっており、今後様々な物質系、人工構造系へと展開してゆく。また三角格子スピン系κ-(BEDTTTF)2Cu2(CN)3の量子スピン液体状態が大きな磁場のもとでは空間的に不均一な微小交替磁化を生じることを見出し、フラストレーションに起因する量子液体状態に対する欠陥や外場の効果の研究の端緒となった。強相関電子に期待されるもうひとつの革新的機能は電場や磁場に対する巨大応答であり、その本質は複雑な電子相の競合とその臨界性にある。このクリティカルコヒーレンス制御の立場から、擬2次元分子性導体κ-(ET)2Cu[N(CN)2]Clにおけるモット臨界性を、電気抵抗のスケーリングを通じて研究し、特異な臨界指数をもつ新しい臨界現象を見出した。またモット臨界点近傍で、磁場により超伝導体が絶縁体化することも見出した。一方、無機物系では、相競合により生ずるナノスケールでの電子の相分離や自己組織化の直接観察、相競合・臨界領域における格子効果の観測、磁場などによる臨界相制御とそのデバイス機能の開拓などを行った。成果としては、高温超伝導体 (Ca,Na)2CuO2Cl2における擬ギャップ相の詳細な電子状態を実空間と運動量空間で観察することに成功した。また同位体効果を利用した強相関電子系における格子効果の検討や、秩序・無秩序転移の臨界性を利用した新たなデバイス機能の提案、新規超伝導体・熱電変換材料の開発などで、顕著な成果を挙げることができた。
Research program: ナノテクノロジー分野別バーチャルラボ
Ministry with control over the research :
文部科学省
Organization with control over the research:
独立行政法人科学技術振興機構
Research budget: \0
Reports  (2):
Parent Research Project (1):

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