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J-GLOBAL ID:202104000488253080  Research Project code:7700006305

氷結晶のクラスレート化制御による細胞組織保存技術の開発と応用

氷結晶のクラスレート化制御による細胞組織保存技術の開発と応用
Study period:2006 - 2006
Organization (1):
Principal investigator: ( , 研究所・長寿医療工学研究部・診療関連機器開発研究室, 室長(研究員) )
Research overview:
生物の保存技術は,食品産業から再生・代替医療に至る広範囲な分野での応用が期待されており,食品冷凍保存のフリーズドライや瞬間冷凍が実用化されている.細胞組織保存への応用研究もなされており,細胞内外水をトレハロースや不凍タンパク水溶液で置換する方法や,超音波や冷凍速度を調整(急速冷凍)し,凍結晶を微細化もしくは非結晶化することにより細胞の壊死を回避する方法が提案されている.精子や卵子などの生殖細胞保存は液体窒素による急速極低温保存が,コストや細胞への負担等の問題があるものの実用化されている.申請者は,これまでに氷結晶のクラスレート化制御による細胞組織冷凍保存方法を提案した.これは細胞内水の組成に着目し,水溶化物を核としたクラスレート化により,氷結晶を高密度化し細胞の壊死を回避する方法である.この方法では,トレハロースや不凍タンパクによる前処理を必要とせず,高温環境下(-20°C)で保存可能であるため,装置コストを抑えられる.また,異物混入による生体適合性の問題が発生しないことから,医療分野への応用が見込まれる.クラスレートは,核となる材料と周辺条件(温度・圧力など)によって,多様な構造をとることが知られており,本課題では顕微ステージオートクレーブを用いて,クラスレート構造のスクリーニングを行うとともに,冷凍機(オートクレーブを接続;新規購入)を用い,細胞組織の冷凍保存の検討を行う.
Research program:
Organization with control over the research:
Japan Science and Technology Agency

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