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J-GLOBAL ID:202104006102770393
Research Project code:7700004603
多重織物強化COPNA樹脂複合材料による高性能摺動材料の開発
多重織物強化COPNA樹脂複合材料による高性能摺動材料の開発
Study period:2006 - 2006
Organization (1):
Principal investigator:
(
, 材料技術部, 主任研究員 )
Research overview:
本課題の目的は優れた熱伝導性と自己潤滑性を持った高分子系摺動材料を多重織物強化COPNA樹脂複合材料によって実現することである。近年、機械部品の軽量化および潤滑油による環境汚染防止等への配慮から、人と空間を共にする家電・事務機器において高分子系摺動材料の利用が拡大している。こうした応用には耐熱性、自己潤滑性が求められるが、近年、耐熱性に優れた高分子系摺動材料として縮合多環多核芳香族(COPNA)樹脂が開発されている。しかし、COPNA 樹脂も含めて一般的に高分子材料は熱伝導性が低く、部材が局所的に加熱される状況では、熱の滞留によりクラックや変形が発生し摺動性が低下する。一方提案者らは、炭素繊維で調製された多重織物(たて・よこ方向だけではなく、厚さ方向にも繊維を配向させた3次元構造の織物)基材により高分子材料の熱伝導性が向上することを明らかにした。多重織物基材は繊維が切断されることなく、連続した構造であるため、高分子材料の熱伝導性および機械強度を大幅に向上することも期待できる。そこで本研究においては、黒鉛を添加することで自己潤滑性を持たせた耐熱性に優れたCOPNA樹脂に炭素繊維で調製された多重織物基材を複合化することで、熱伝導性と自己潤滑性を持った高分子系摺動材料を開発する。そのために、熱伝導性・摩擦特性におよぼす織物構造と、COPNA樹脂と多重織物基材の複合化条件を実験的に解明し、高い熱伝導性と自己潤滑性を実現する最適な基材生成条件を提示する。これにより、COPNA樹脂だけに黒鉛を添加する従来の方法に比べ、熱伝導率及び限界PV値(摺動性の指標)がそれぞれ3倍(3W/mK、18MPa・m/s)高い摺動材料を開発する。
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Research program:
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Organization with control over the research:
Japan Science and Technology Agency
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