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J-GLOBAL ID:202104006204595782
Research Project code:7700007915
ポリアルギニンを用いたp53ペプチド導入法による新しい膀胱癌治療薬の開発研究
ポリアルギニンを用いたp53ペプチド導入法による新しい膀胱癌治療薬の開発研究
Study period:2006 - 2006
Organization (1):
Principal investigator:
(
, 医学部・歯学部附属病院, 医員 )
Research overview:
膀胱癌ではhigh-grade, high stage において p53 遺伝子の変異が数多く認められ、T1 以上の癌では85%以上の症例において同遺伝子に変異を認めるとの報告がある。現在、癌に対する遺伝子治療としてウイルスベクターを利用した方法が実施されているが、ウイルスの毒性、免疫反応および染色体への影響等の問題が指摘されている。これらの問題を解決するため、11 個から成るポリアルギニン(11R)をp53 蛋白に付加し、膀胱癌細胞内に導入させる蛋白質導入法を開発した(11R-p53 法)。11R-p53 は,膀胱癌細胞に高効率に導入され,核内で転写活性を有し,癌細胞増殖抑制効果があり、さらに膀胱癌モデルマウスにおいて、11R-p53 は、腫瘍細胞内に特異的に導入され、正常膀胱粘膜には導入されないことを明らかにした(Inoue et al., Eur Urol. 49, 161 (2006))。しかし、11R-p53の欠点として、生体・細胞内における易分解性がある。11R-p53は、ユビキチンープロテアソーム系にて短時間に分解されるため、抗腫瘍効果を発揮するためには反復投与が必要である。蛋白製剤の反復投与は、生体の免疫反応を惹起させる危険性が予想される。そこで本研究では、私の開発した膀胱癌に対する11R-p53 蛋白質導入法を応用して、細胞内で分解されにくい抗腫瘍性ペプチドを膀胱癌に導入する長期持続型p53 ペプチド導入法開発を実施する。p53 のカルボキシル末端の22 個のペプチドに11R を付加したペプチドをD-isomer で合成(D 型11R-p53 ペプチド)し、導入高率、抗腫瘍効果をin vitro, in vivo にて検討する。そして抗腫瘍効果と持続期間、安全性を確認した上で、経尿道的に投与すると膀胱癌に特異的に導入されるため、D型11R-p53 ペプチド経尿道的膀胱内注入療法として臨床応用を考えている。
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Research program:
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Organization with control over the research:
Japan Science and Technology Agency
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