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J-GLOBAL ID:202104012274717249  Research Project code:12102853

タンパク質相互作用からみた発がん機構の解明と診断・治療への応用

タンパク質相互作用からみた発がん機構の解明と診断・治療への応用
Study period:2012 - 2013
Organization (1):
Research responsibility: ( , 医学研究院分子病態解析学, 講師 )
Research overview:
癌組織ではc-myc遺伝子の転写抑制因子FIR(FBP interacting repressor)の転写抑制部位(exon2)が欠損した複数のスプライシング変異体(FIRΔexon2)が高発現し、そのために癌では正常型FIRの機能が阻害され、その結果TFIIH/p89/ERCC3/XPBのDNAヘリカーゼ機能を抑制できずにc-myc遺伝子の持続的な賦活化が惹起される。本研究開発では、FIRと相互作用するタンパク質を免疫沈降し、質量分析計を用いて網羅的に同定してタンパク質ネットワークや、FIR pre-mRNAのスプライシングにSAP155 (SF3b1)が必要であることを見出した。さらに新規細胞増殖抑制剤(抗癌剤候補)の開発を目指してFIRΔexon2蛋白のみの活性を阻害する低分子物質(ペプチド含む)をコンピューターシミュレーションや細胞培養の実験で同定し、それぞれの全長の精製タンパク質の結晶化によるX構造解析を行った。現在までの成果ではFIRΔexon2(513aa)全長蛋白質のX線結晶構造決定に成功し、FIR(542aa)全長のX線結晶構造決定にあと一歩である(千葉大学薬学大学院 星野忠次准教授との共同研究)。今後検討を続け、FIRのスプライシングによる発がん機構の解明と本邦発の診断・治療への応用を目指す。
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Research program:
Organization with control over the research:
Japan Science and Technology Agency

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