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J-GLOBAL ID:202104015867656989  Research Project code:13408815

脂質メディエータースフィンゴシン-1-リン酸(S1P)受容体を標的としたアナフィラキシーショックの革新的なナノ粒子治療薬の開発

脂質メディエータースフィンゴシン-1-リン酸(S1P)受容体を標的としたアナフィラキシーショックの革新的なナノ粒子治療薬の開発
Study period:2013 - 2013
Organization (1):
Research responsibility: ( , 医学系, 准教授 )
Research overview:
アナフィラキシー(AFL)と急性呼吸促迫症候群(ARDS)は代表的な血管透過性障害の病態である。最近、私たちはノックアウトマウスの解析から血管内皮に発現する2型S1P受容体(S1P2)が内皮関門機能破綻を抑制することを発見した。本研究では、野生型マウスを用いて、血小板活性化因子(PAF)静注によるAFLモデルとリポ多糖(LPS)誘発ARDSモデルを作成し、AFLあるいはARDS誘発前に、S1P徐放製剤であるPLGA-S1Pナノ粒子製剤を気道内に投与して肺血管関門機能の破綻が予防もしくは改善されるか否かを検討した。PLGA-S1Pナノ粒子製剤前投与はPAF静注によるAFLによる生存率低下を改善できなかった。一方、LPS誘発ARDSモデルにおいて、PLGA-S1Pナノ粒子製剤同時投与はLPSによる肺胞腔への炎症波及および肺微小血管透過性の亢進を抑制する傾向が観察された。今後、PLGA-S1Pナノ粒子製剤あるいはS1P2受容体活性薬による血管関門機能障害を改善する新規治療法の開発を引き続きめざしていきたい。
Research program:
Organization with control over the research:
Japan Science and Technology Agency

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