抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
ミナミマグロの分布可能域をHSI(Habitat Suitability Index)モデルの概念を応用して解析した結果を紹介し,その有用性や問題点を明らかにする。本モデルは米国内務省魚類野生動物局が野生生物の生息地を評価するために開発したものであるが,今回のミナミマグロの解析では,ハビタット要因として,海面水温,海面水温差,塩分,塩分差,クロロフィルを重要視した。各要因の好適性を表すSI(Suitability Index)値は,アーカイバルタグから得られたミナミマグロ4個体分の位置データとウェブ上で入手可能な海洋環境データよりJacobs選択性指数として定義し,総合的なHSIは要因間の好適性には補償関係があると仮定して5つの要因の算術平均として求めた。この結果,分布可能性が高い海域とアーカイバルタグから得られた位置データは概ね一致し,分布可能域マップの妥当性が確認された。しかし,統計的厳密性という観点からは問題が残った。今後の課題として,モデルの改良と変更により統計的な枠組みの中で分布域解析を可能にすることである。