抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ロシアの数学者であるカントロビッチは線形方程式の解の存在問題の考察においてカントロビッチ不等式を導出した。本論文では,特殊化の考え方を用いてカントロビッチ不等式の意味を解説し,その一般化されたGreub-Rheinboldtの定式化についても説明した。次に,MondとPecaricによるカントロビッチ不等式の変形が「カントロビッチ不等式とはJensen不等式の逆不等式である」ことを示した。その拡張としてのより一般的な凸関数に対する一般化式を利用することで,1)Lowner-Heinz不等式とAraki-Cordes不等式に対する補完定理,2)正方行列の固有値に関する逆不等式が導出されたことを説明した。また,MondとPecaricは「カントロビッチ不等式とは算術調和平均不等式の逆不等式である」ことを導き,その拡張としてのSpecht不等式は作用素版の平均に対し,i)非可換カントロビッチ不等式,ii)非可換Specht不等式のように応用された。さらに,統計力学の分野で現れたGolden-Thompson不等式の作用素ノルムの枠組みでの逆評価について説明し,MondとPecaricによるカントロビッチ不等式の発展への貢献の大きさを論じた。