抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本では,ハイブリッド重量車の排出ガス試験法として,2007年より,ハイブリッドシステム電子制御ユニット(ハイブリッドECU)と車両モデルを用いてエンジン試験サイクルを作成するHardware In the Loop Simulator(HILS)試験法(国土交通省通達の技術指針「国自環第281号および第282号」)が運用されている。このHILS試験法を基にして,UN/ECE/WP29/GRPE傘下のHeavy Duty Hybrids Informal Group meeting(HDH-IG)では,2012年よりハイブリッド重量車の排出ガス試験法の世界統一基準(gtr)化について議論が進められ,2015年3月に採択された。gtr化に際しての主要な課題のひとつが試験サイクルであった。従来型重量車の過渡モードの排出ガス試験サイクルとしては,世界統一試験サイクルであるWorld harmonized transient cycle(WHTC)(gtr No.4)が採用されている。しかし,HILS試験法は過渡モードのエンジン試験サイクルを車速パターン,勾配および車両諸元(車重・トランスミッション(T/M)仕様等)を入力条件として,ハイブリッドECUと車両モデルを用いてシミュレートする車両ベースの試験法であるため,車速パターン,勾配および車両諸元を有しないエンジンベースの試験サイクルであるWHTCはそのままでは適用できない問題があった。そのため,WHTC作成時に規定されたWorld harmonized vehicle cycle(WHVC)(車速と出力のパターンで構成されている世界統一車両サイクル)の車速パターンをHILS試験法における試験サイクルとして採用することになった。WHTCとWHVCでは正側仕事の積算値(以降,累積正側仕事という)が異なるため,HILSでシミュレートする際に勾配を設定するか車両重量を変更することでWHTCとWHVCの累積正側仕事の整合を図る方法(以降,WHVC負荷補正方法という)について,日本および欧州が中心となり検討を行った。また,WHVC負荷補正方法では,累積正側仕事だけでなく,WHVCの排出ガス試験値をWHTCの値に近づけることも考慮した。...(著者抄録)