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J-GLOBAL ID：201702211863431774   整理番号：17A0508745

効率的な遷移金属触媒反応に用いる新しいP-キラルリン配位子の開発

Development of Novel P-chiral Phosphorus Ligands for Efficient Transition-Metal Catalyzed Reactions

著者 (2件)： XU Guangqing (Shanghai Inst. Organic Chemistry, Chinese Acad. Sci., Shanghai, CHN) ,  TANG Wenjun (Shanghai Inst. Organic Chemistry, Chinese Acad. Sci., Shanghai, CHN)
資料名： TCIメール
号： 170  ページ： 2-19  発行年： 2016年07月 
JST資料番号： F1930A  ISSN： 1349-4856  CODEN： TCIMCV  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 一連の遷移金属錯体触媒の配位子に関する研究の中で,著者らはベンゾオキサホスホールをバックボーンとした4種類の空気安定性が高く,取り扱いが便利なリン配位子を開発した。本報では,これら4種類の配位子の製法及びこれを持つ遷移金属錯体触媒の触媒作用の特徴を総括的に解説した。1.嵩高いビアリール単一リン配位子,BI-DIME及びAntPhos。これは立体障害の大きいアリール-アリール交差カップリング反応に効果的であった。2.二つの新しいP,P=1配位子を開発した。これは立体障害の大きいアリール-イソプロピル交差カップリング反応に使用できた。3.幾つかのP-キラル単一リン配位子。これは不斉アリール-アリール交差カップリング反応及び種々のキラル環化反応に著しく効果的であった。4..特異な構造を持つP-キラル二リン配位子WingPhos。これは不斉水素化反応と共にアリールボロン試薬のアルールケトンへの不斉付加反応に対して多才な活性を示した。これらのリン配位子によって達成された高い反応性,化学選択性と共に高いエナンチオ選択性は,種々の治療薬及び天然物の組立に実際に使用することを可能にした。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *触媒反応 ,  パラジウム錯体 ,  *配位子 ,  *不斉配位子 ,  *交差カップリング反応 ,  立体障害 ,  芳香族化合物 ,  有機ホウ素酸 ,  アリール基 ,  イソプロピル基 ,  *不斉反応 ,  *環化反応 ,  *付加反応 ,  選択性 ,  化学合成 ,  *パラジウム触媒 ,  触媒活性 ,  *配位子効果 ,  Suzuki反応 ,  ロジウム触媒 ,  ロジウム錯体
準シソーラス用語： エナンチオ選択性 ,  キラル配位子 ,  化学選択性 ,  不斉触媒反応 ,  不斉水素化 ,  配位子合成

分類 (3件)： 貴金属触媒  (CB06122I) ,  白金族元素の錯体  (CE01100E) ,  付加反応,脱離反応  (CF02030M)

物質索引 (11件)： (3S)-4-(2,6-ジメトキシフェニル)-3-tert-ブチル-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサホスホール ,  ジ-tert-ブチル[(2S,3S)-3-tert-ブチル-4-メトキシ-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサホスホール-2-イル]ホスフィンオキシド ,  (2S,3S)-N,N-ジメチル-2-(ジ-tert-ブチルホスフィニル)-3-tert-ブチル-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサホスホール-4-アミン ,  (2S,3S)-4-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-メチル-3-tert-ブチル-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサホスホール ,  (2S,3S)-4-(2,6-ジメトキシフェニル)-2-イソプロピル-3-tert-ブチル-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサホスホール ,  (3S)-4-(9-アントリル)-3-tert-ブチル-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサホスホール ,  (3S)-4-(2,5-ジフェニル-1H-ピロール-1-イル)-3-tert-ブチル-2,3-ジヒドロ-1,3-ベンゾオキサホスホール ,  (2S,2′S,3S,3′S)-3,3′-ジ-tert-ブチル-2,2′,3,3′-テトラヒドロ-2,2′-ビ[1,3-ベンゾオキサホスホール] ,  (2S,2′S,3S,3′S)-3,3′-ジ-tert-ブチル-4,4′-ジメトキシ-2,2′,3,3′-テトラヒドロ-2,2′-ビ[1,3-ベンゾオキサホスホール] ,  (2S,2′S,3S,3′S)-4,4′-ビス(9-アントリル)-3,3′-ジ-tert-ブチル-2,2′,3,3′-テトラヒドロ-2,2′-ビ[1,3-ベンゾオキサホスホール] ,  (2S,2′S,3S,3′S)-4,4′-ビス(2,6-ジメトキシフェニル)-3,3′-ジ-tert-ブチル-2,2′,3,3′-テトラヒドロ-2,2′-ビ[1,3-ベンゾオキサホスホール]

引用文献 (38件)：

• a) E. N. Jacobsen, A. Pfaltz, H. Yamamoto, Eds. Comprehensive Asymmetric Catalysis I-III, Springer, Berlin, 1999. b) I. Ojima, Ed. Catalytic Asymmetric Synthesis, 3rd ed. Wiley & Sons, New York, 2010.
• H. U. Blaser, H. H. Federsel, Eds. Asymmetric Catalysis on Industrial Scale: Challenges, Approaches and Solutions, 2nd ed. Wiley-VCH, Weinheim, 2010.
• a) P. C. J. Kamer, P. W. N. M. Van Leeuween, Phosphorus (III) Ligands in homogeneous Catalysis: Design and Synthesis, Wiley & Sons, West Sussex, 2012. b) W. Tang, X. Zhang, Chem. Rev. 2003, 103, 3029.
• Q.-L. Zhou, Ed. Privileged Chiral Ligands and Catalysts, Wiley-VCH, Weinheim, 2011.
• W. Tang, B. Qu, A. G. Capacci, S. Rodriguez, X. Wei, N. Haddad, B. Narayanan, S. Ma, N. Grinberg, N. K.Yee, D. Krishnamurthy, C. H. Senanayake, Org. Lett. 2010, 12, 176.

タイトルに関連する用語 (3件)： 遷移金属触媒反応 ,  配位子 ,  開発