EDTAをキレート剤として用いたCuSCNナノロッドアレイの電気化学堆積

GAN Xiaoyan; GAN Xiaoyan; WU Zhaohui; LIU Keyong; DU Xiangjun; GUO Liling; LIU Hanxing

文献

J-GLOBAL ID：201702219675061988 整理番号：17A0591500

EDTAをキレート剤として用いたCuSCNナノロッドアレイの電気化学堆積

Electrochemical Deposition of CuSCN Nanorod Arrays by Using EDTA as Chelating Agent

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資料名：
巻： 17 号： 1 ページ： 538-543 発行年： 2017年01月
JST資料番号： W1351A ISSN： 1533-4880 CODEN： JNNOAR 資料種別：逐次刊行物 (A)
記事区分：原著論文発行国：アメリカ合衆国 (USA) 言語：英語 (EN)

チオシアン酸銅(CuSCN)は,エネルギーギャップが大きく(3.6~3.9eV),化学的安定性に優れ,0.01~0.1cm²/(V・S)という適度な正孔移動度を有するために,光電子デバイス用の興味深い透明p型半導体である。最近では,無機正孔輸送層としてペロブスカイト型太陽電池に巧く活用されている。CuSCNの結晶薄膜は,市販のCuSCN有機溶液の連続的なイオン吸着および反応(SILAR),化学浴堆積および電気化学堆積による浸漬被覆および噴霧被覆またはドクターブレーディングのような様々な方法によって堆積可能である。その中で,電気化学的堆積法は,単純で,制御された合成法および大規模処理が可能なために,ナノ構造材料を合成するための多彩な技術を提供する。最近,1次元のナノ構造半導体が大きな比表面積,良好な電荷輸送特性,および特別な光閉じ込め効果のために大きな注目を集めている。トランジスターおよび太陽電池への応用を目指した1次元のCuSCNの合成もまた関心が高まっている。Konenkampの研究グループは,エタノール溶液から円筒状の穴を有するテンプレートにCuSCNナノワイヤを電着した。Valentina等は,室温において,水溶液から様々な基板上にテンプレートを用いずにCuSCNナノワイヤを電着した結果を報告している。電着中におけるCuSCNナノワイヤ形成の原因となる理由を探るために様々な研究が行われてきたが,キレート剤の量の効果およびナノロッドアレイの形成プロセスは十分に検討されていない。本稿では,EDTAをキレート剤としたCuSCNナノロッドアレイの電気化学堆積に関する研究結果を報告する。本研究では,高密度のきれいに整列したCuSCNナノロッド薄膜を,EDTAキレート剤水溶液からITOガラス基板上に電着した。CuSCN層の結晶性,形態および光学特性に対するEDTA/Cu²⁺の分子比および堆積時間の効果を研究した。EDTA量を増加させ,EDTA/Cu²⁺比が0.5:1から1:1に増加するに伴って,CuSCNの形成に帰する電気化学反応ウィンドウが負にシフトし,反応電流密度が減少することが分かった。EDTA/Cu²⁺の分子比が05:1の電解質から堆積した膜はナノ結晶から成り,EDTA/Cu²⁺の分子比が0.5:1以上で堆積した膜は基板に垂直な(001)面を持つ均一なナノロッドから成ることが分かった。時間依存性の研究から,CuSCNナノロッドの形成は堆積開始直後から始まり,電気化学プロセス中における中間生成物または遷移生成物は存在しないことが分かった。90秒間および180秒間で堆積したナノロッドは透明で,320nmで急峻なバンドギャップ吸収を示すことが分かった。

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その他の無機化合物の薄膜 , 半導体結晶の電子構造 , その他の無機化合物の電気伝導

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