抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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「季刊環境研究」(以下「本誌」という)は,環境に関する様々な論稿を掲載し,その時々の重要な政策・科学のコミュニケーションのプラットフォームの役割を果たしてきた。本稿は,そのうちの法律の分野について,掲載論文の主なものを取り上げ,本誌の足跡を記録し,後世の環境政策の立案,立法,研究の参考に供することを目的とする。1970年代は国内の公害法制の整備に邁進していた時代であり,公害・環境法制に関する比較法も特に重要であり,それと関連する論稿が多くみられる。1980年代には,環境影響評価法案の廃案化,公害健康被害補償法の改正などにおいて,関係者がこれらの問題にいかに取り組んでいたかが本誌で明らかにされる。1990年代には,気候変動,湾岸戦争,生物多様性など国際環境問題が多く取り上げられ,また,1993年の環境基本法制定を機縁とする論文が多くみられる。2000年以降は環境法基本原則(拡大生産者責任を含む),政策手法など,今日に続く問題が扱われる。地球温暖化防止対策,憲法改正との関係で環境権の問題は今も議論されている。本誌が環境法政策の発展に尽くしてきた功績をたたえるとともに,本誌が担ってきた役割を我々が維持発展するために最善を尽くさなければならない。(著者抄録)