抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,各方面でWireless smart utility network(Wi-SUN)の導入が進められている。Wi-SUNにおいて,多数の端末を収容可能な大規模ネットワークを構築するために,IEEE802.15.10作業部会において階層的メッシュ構造を持つネットワークを実現するために必要となるデータリンク層(Layer2)ルーティング(L2R)に関する標準化が行われている。一方,Wi-SUNにおける端末はその使用形態から長期間電池駆動で動作する必要性があるため,ネットワークの省電力動作が求められる。しかしIEEE802.15.10で検討されているルーティング法のみを用いる場合では,各端末の送信回数を考慮していないため,ホップ先として選択されやすい端末においては極端に送信回数が増えてしまい,ネットワークにおける端末間の消費電力不均等を引き起こす。本稿では,IEEE802.15.10に規定された階層的メッシュネットワークにおいて,推奨として示されている受信信号強度(RSW)を用いるルーティングに導入可能な,各端末の累積送信回数を考慮したルーティング法を提案し,ネットワーク全体におけるEnd-to-end通信成功率の劣化なしに端末の送信機会を分散し,平均送信回数対最大送信回数比を約56%改善できることを示す。(著者抄録)