抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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千葉県旭市は越冬促成作型を中心とするキュウリの周年出荷産地である。近年,ミナミキイロアザミウマによる黄化えそウイルス病の被害が問題となっている。スワルスキーカブリダニ(スワルスキー)の春(3月)放飼を導入した結果,作期の延長や収量アップなどにより経営が改善した。しかし,秋口やスワルスキー放飼前のミナミキイロアザミウマの飛込みによる黄化えそウイルス病が発生している。そこで,低温に強いとされるリモニカスカブリダニ(リモニカ)とスワルスキーの秋(10月,定植約2週間後)放飼を検討した。両天敵とも1月末までは低密度であったが,厳冬期も芯の中に定着していることが確認された。両区ともアザミウマ類,コナジラミ類への防除効果は高く,黄化えそウイルス病の発生は両区とも2株のみであった。褐斑病は耐病性品種と用いたので発生せず,うどんこ病,べと病は天敵に影響の少ない農薬の散布で防除できた。低温時のリモニカの強みは確認できなかった。試験農家への聞き取りでは,調査が終了した3月末以降もリモニカ区では栽培終了まで高い防除効果が維持されたが,スワルスキー区はアザミウマ類が多発し,ウイルス病も見られた。今後,リモニカの1月末放飼を検討する。