概要 | 本研究では、来るべき資源獲得競争に先駆け、三元系リチウムイオン電池を完全循環できるシステムを構築することを目標に、環境調和型のグリーン溶媒を活用した高効率浸出+金属単離による希少金属リサイクルプロセスの基礎を作り上げる。 三元系リチウムイオン電池は、電化製品、電気自動車など幅広い用途で用いられ、その需要はますます増大している。使用される金属は希少金属が多く、限られた国に偏在しており,今後の需要増に備えるためには廃棄される電池をリサイクルする必要がある。従来プロセスは強酸、劇物、有機溶媒などが多用され効率も低いため、環境に適合した新規かつ高効率なプロセス開発が求められる。地球環境に根ざし、生物由来の化合物を用いる提案プロセスは、回収金属のみならず溶媒や浸出剤も循環資源を用いるべく、新たな学術的知見を導入する必要がある。提案のグリーン・リサイクルプロセス技術が社会実装されることで地球の負荷低減に貢献できる。
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