概要 | 自動車など輸送機器での使用が拡大しようとしている、熱可塑性CFRPは、様々な環境、多様な負荷に対して、異なる素材の組み合わせが複雑な変化を蓄積し、その余寿命の予測が難しかった。この外的な負荷によるマトリックスの微小損傷の蓄積を定量化する手段として、分子スケールでの乱雑さを表すエントロピーに着目し、エントロピーと損傷の定量的な関係を(損傷の実体観察と共に)解明する。
力学的観点から計量されるエントロピーで損傷を代表する妥当性は、分子シミュレーションによる計算値と、試験品の熱物性測定、密度測定などの実測値との対応から検証する。更にこのミクロな損傷の蓄積がマクロな損傷につながるスキームを確立し、CFRP全体としての残存強度を推定し、実測値でこれを確かめていく。
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