研究代表者 |
桂川 眞幸 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授
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研究期間 (年度) |
2006
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概要 | 注入同期の手法を用いて単一周波数化したナノ秒パルスレーザーは、狭いスペクトル幅(~MHz)と高い光強度(~MW)を併せ持つユニークなレーザーシステムである。産業用には、オゾン、CO2、エアロゾル等の環境関連計測や単一周波数波長可変テラヘルツ光発生などのキーテクノロジーとして利用されている。これらは多くの場合、異なる波長で発振する二台以上のシステムが組み合わされて用いられる。そのような用途においては、上記の利点の他方、それぞれのパルス間の時間・空間の不一致やその揺らぎが大きいことが測定精度上の深刻な障害であった。我々はこの問題を解決するために、二波長を同時に発振する注入同期レーザーシステムを考案し、“無調整”で異なる二波長のパルス間の完全な時間・空間のオーバーラップが実現されることを実証した。本試験研究の課題は、このシステムを実用化する上で鍵となる“二波長の広帯域連続周波数挿引化”を実施することにある。システム全体としては、ノートPC制御による いわゆる“ターンキー動作”が可能な完成度を目指す。
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