ホーム > 長野県畜産試験場

ここから本文です。

畜産試験場

試験場本館

畜産試験場では、畜産経営の健全な発展と、安心・安全な付加価値の高い畜産物の生産のため、高品質畜産物生産技術や低コスト生産技術の開発、家畜・飼料作物の育種改良と増殖、さらには温暖化に対応した飼養管理技術の開発に取り組んでいます。

畜産試験場トピックス

畜産試験場ニュース(令和5年11月以降)はこちら

試験場だより(令和5年11月まで)はこちら(外部リンクが別ウインドウで開きます)

 

研究成果

畜産試験場の「新しく普及に移す農業技術」、「畜産試験場研究報告」はこちら

畜産試験場の「成果情報」はこちら

 

令和6年度の業務推進目標

基本目標(組織目標)

「しあわせ信州創造プラン3.0」の基本目標である「確かな暮らしを守り、信州からゆたかな社会を創る」と、「第4期長野県食と農業農村振興計画」の基本目標である「人と地域が育む 未来につづく 信州の農業・農村と食」の実現に向けて、具体的な成果を上げるよう、職員全員が自分ごと化して、関係者と連携して積極的に取り組みます。

心構え

基本目標を共有するとともに、地域や現場へ積極的に出向き、県民・農業者視点で課題等を捉えて地域(農業者や市町村・関係団体等)に寄り添い、頼りにされる必要不可欠な組織として新しい取組にも積極的にチャレンジします。

重点目標

「第4期長野県食と農業農村振興計画」の基本目標である「人と地域が育む未来につづく信州の農業・農村と食」を実現するため、稼げる農業の展開と信州農畜産物の持続的な生産に向け、生産力を強化し収益性を高めるための技術開発及び地球環境に配慮し持続可能な畜産業を実現するための技術開発を柱に据えて試験研究に取り組みます。

生産力を強化し収益性を高めるための技術開発
(1) 飼料の安定生産に向けた飼料作物新品種の開発
・硝酸態窒素が蓄積しにくく、すす紋病に強いスーダングラスを開発します。
(2)時代の変化に応じ先進技術を活用した家畜の管理、生産性向上技術の開発
・AIを活用した牛の画像解析によるBCS診断システムについて、民間企業と連携し野外実証により判定能力の向上を図ります。
・近赤外線画像による飼料成分分析システムの検量精度の向上を図ります。
・ICタグ、生産管理システム及び自動給餌システムによる養豚の省力的生産技術の開発を進めます。
(3)高品質畜産物の安定生産技術の開発
・牛群検定成績やバルク乳の乳成分及び乳中脂肪酸組成データの解析により健康評価指標を開発します。
・経腟採卵-体外受精(OPU-IVF)による体外受精卵の外的ストレス軽減技術の開発を進めるとともに、関係団体等と協働しOPU-IVFの野外応用に取り組みます。
・消毒資材の畜舎内噴霧による空間消毒など家畜伝染病の発生リスク等をコントロールする技術の検証に取り組みます。
・脂肪交雑等に着目した高品質で食味性の高い豚肉や、マンガリッツア種を活用した特徴ある豚肉など付加価値の高い生産技術を開発し新たなブランド化に繋げます。
・信州産名古屋種(雌)の産卵性能を検証するとともに、信州黄金シャモのニュータイプを開発し産肉性能等を検証します。
(4)飼料作物の安定生産技術の開発
・水田転作田での子実トウモロコシの安定生産に向けモミガラ暗渠や額縁暗渠などの排水改善効果を検証します。
・水田転作田に適した子実とうもろこしの早生品種を選定します。
・放牧地のニホンジカによる食害状況の調査や牧草の生産性向上対策に取組みます。
・牧草生産における難防除雑草(ワルナスビ)対策技術を開発します。

地球環境に配慮し持続可能な農業を実現するための技術開発
(1)畜産における地球温暖化対策技術の開発
・地域未利用資源の活用による牛からのメタンガス排出抑制効果を検証します。
(2)飼料作物の地球温暖化適応技術の開発
・高温条件での栽培に適し硝酸態窒素が蓄積しにくいスーダングラスの品種を選定します。
・地球温暖化に対応した牧草を選定します。
(3)畜産の環境負荷軽減と資源循環による持続可能性に資する技術の開発
・ワンヘルスの概念により抗菌性物質フリーの家畜飼養を実証します。
・アニマルウエルフェア(AW)に配慮した家畜の飼養管理技術の実証を進めます。
・未利用資源等の飼料活用技術を開発します。
・養豚における密閉縦型堆肥化処理施設からの臭気発生低減技術を開発します。
(4)飼料作物の環境負荷低減に資する技術の開発
・ペレット堆肥による(有機農業にも活用できる)減化学肥料栽培技術を開発します。
・堆肥を活用した子実とうもろこしの減化学肥料栽培技術を開発します。

地域畜産振興のための生産品配布計画
(1)信州プレミアム牛肉「脂肪の質」向上対策事業 優良受精卵 30卵
(2)養豚生産力強化支援事業 豚の精液 500本
(3)信州こだわり地鶏生産推進事業 地鶏の雛 30000羽

組織の活性化、県民や関係団体など産官学の連携・協働、その他独自の取組 
(1)場全体で家畜伝染病防疫の意識を共有し、徹底した病原体の侵入防止対策に取り組みます。
(2)国や県の研究機関、大学、企業などと連携して先進的な研究開発に努めます。
(3)成果の積極的な情報発信に努め、普及組織と協働して農家への技術移転を進めます。
(4)試験研究、防疫対応、家畜飼養、飼料生産作業に場全体で部横断的に取り組みます。
(5)各畜種において生産成績にこだわり、経営モデルとなる飼養に努めます。
(6)交通事故等の発生防止と風通しの良い職場づくりにより職場の価値観を高めます。
(7)県民に信頼されるようコンプライアンスを推進し、職員一人一人が自己研鑚に努めます。 
 

令和6年度畜産試験場の業務推進目標(PDF:532KB)

 

研究概要

高品質な信州産ブランド畜産物に関する研究

  • 「信州黄金シャモ」の安定供給のための種鶏の改良
  • 採卵鶏飼料による「長交鶏3号」の飼養技術の開発
  • オレイン酸と脂肪交雑に着目した信州のおいしい豚肉の生産技術の開発
  • 遺伝子(ゲノミック)評価と受精卵移植の活用による「信州プレミアム牛肉」の増産

信州黄金シャモ

黒毛和種肥育牛

 

地球温暖化対策に関する研究

【気候変動への適応策】

  • 暖地型多年生スーダングラスの育種開発
暖地型多年生スーダングラスの育成ほ場

【温室効果ガスの緩和策】

  • 牛の曖気(げっぷ)から排出される消化管内メタンガスの抑制技術
  • 家畜排せつ物の堆肥化・施用で発生する窒素化合物の発生低減技術

堆肥化実験施設

家畜ふん尿を堆肥化する際に発生する温室効果ガス(メタンや一酸化二窒素)を低減する技術開発に取り組んでいます。

写真は、ビニールハウス内で実際に乳牛ふん尿を堆積し発生するガスを採取している実験風景です。

小規模堆肥化実験

20Lのペール缶を用いて、小規模な堆肥化試験も行っています。

様々な化学物質や微生物を添加して、堆積時に発生する温室効果ガス量の変化を調べています。

小規模堆肥化添加資材

小規模堆肥化試験に用いた添加物です。乾物重量比で1%添加しましたが、添加しない場合に比べて、温室効果ガスの発生時期や発生量に大きな変化があることが分かってきました。

 

アニマルウェルフェアに関する研究

  • 狭い場所でもストレスが少ない乳用牛の繋留方式(ケベック式)や快適性により配慮した床材の実証
  • 母豚の行動の自由度を確保した飼育技術の開発(新豚舎)
  • 鶏の本能・生理に合わせた産卵箱や止まり木を設置した飼育方式の研究

止まり木

母豚ストール

止まり木を設置した飼育方式

母豚が自由に移動できるストール

最先端技術活用での低コスト・省力化による生産性向上に関する研究

  • OPU(経膣採卵)とIVF(体外受精)を活用した体外受精卵生産と普及
  • スマート技術を活用した発情発見や分娩予測を行う繁殖管理システムの実証、簡易自動給餌器の開発
OPU 分娩房
OPUの実施

子豚の成長にあわせて母豚の行動範囲を

変えられる分娩房

 

ページの先頭に戻る

ページの先頭に戻る

Adobe Acrobat Readerのダウンロードページへ

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要です。Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。