抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,人工電磁/電気信号源を利用した海洋探査手法への注目が高まっている。そのような手法の一つが,海底電気探査(直流比抵抗)法であり,海底電気探査法は,例えば海底断層,地下水,海底熱水鉱床等,沿岸および深海領域での海底下浅部を対象とする探査において中心となり得る手法である。本研究では,そのような海底電気探査法の層状構造における任意配置電極における電位の数値計算に注目した。任意配置電極における層状構造応答の計算は,海底電気探査法の順解析による予測応答の評価や1次元解析に必要不可欠である。また,効率的な測定や機器仕様を決定するため,そして2次元,3次元フォワード計算への組み込みという点でも重要である。本稿では,水平多層構造の任意電極配置における新しい電位計算式に基づいてリニアフィルタ法による数値計算プログラムを作成し,既存の電位計算式に基づくプログラムによる計算結果と比較し精度を検証した。また,種々の海底電気探査法についてもシミュレーションを行い,海底地盤の応答をより正確に把握するための新たな見掛比抵抗の算出も試みた。その結果,開発したプログラムが1次元電位応答を高精度に計算可能なことに加えて,様々な電極配置や電極ケーブルが傾斜している場合を想定した計算など,海底電気探査法の数値計算プログラムとして幅広く利用可能なことを示した。(著者抄録)