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J-GLOBAL ID:201202205050865230   整理番号:12A1765903

ローバンドギャップポリマーPCDTBTを用いた逆型有機薄膜太陽電池の評価と酸化による特性変動

Oxidation induced fluctuation in photovoltaic characteristics of inverted organic solar cells using low-bandgap polymer PCDTBT
著者 (8件):
資料名:
巻: 38  号:ページ: 53-58  発行年: 2012年11月30日 
JST資料番号: G0259A  ISSN: 0388-9564  CODEN: TAENAW  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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素子の耐久性や寿命の観点から,従来型有機薄膜太陽電池に比べ,逆型有機薄膜太陽電池は,酸化インジウムや酸化チタン,酸化亜鉛などの透明導電膜を集電子層とし,金などの金属上部に積層して陽極にする。上部電極の非腐食性は素子の長命化に有利である。さらに,ドナー・アクセプタ系の低バンドギャップのp型高分子は,より長波長域の光吸収と低い最高位占有分子軌道準位を両立させることで高効率化に寄与する利点がある。本研究では,ポリ(2,7-カルバゾール-alt-ジチエニルベンゾチアジアゾ-ル)(PCDTBT)-[6,6]-フェニル C61-酪酸メチルエステル(PCBM)系の逆型有機薄膜太陽電池として,初めて大気中での変換特性の変動を評価し,高分解走査型電子顕微鏡と電子エネルギー損失分光分析による構造観察を用いた酸化劣化解析の手法を提案した。さらに素子の保管雰囲気の影響を調べて,素子の初期特性に対する酸素の影響を分析した。ゾル-ゲル法により非晶質酸化チタン薄膜を用いて太陽電池素子を作成した。太陽電池の電池特性の評価と雰囲気アニールの効果を調べた。封止していない素子の大気中の駆動では,従来型素子に比べて,寿命の優位性が確認された。高分解走査型電子顕微鏡観察と電子エネルギー損失分光分析から,上部電極-正孔注入層界面の電極酸化の抑制を確認した。連続照射時の電池特性の変動では,従来型素子は初期特性は高いが,照射開始直後から急激な特性低下が見られた。逆型素子では短絡電流とFF値が開始後10分で飽和に達し,また開放電圧は120分で飽和し,その後緩やかに低下し,高水準を維持し,60時間後も最大値の85%の変換効率を示した。開放電圧の継続的増大は,光照射にともなう一時的なTiO2の導電性とは別に,周辺環境による影響を示唆した。逆型素子の酸素アニールが開放電圧増加に有効であることを確認し,また水分や光の存在が開放電圧増加を促進していることが明かになった。
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太陽電池 
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