抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年の自動車では安全性・快適性・環境適合性が求められ,これらを実現するために自動車制御系のソフトウェアが年々より高度化している。制御の高度化と同時に,これらを実現するソフトウェアをリアルタイムで動作させるために,プロセッサの高速化が必要である。しかし,シングルコアの動作周波数の向上が困難であることから,1コアによる処理性能向上が限界となり,今後の自動車制御系でマルチコアへの移行が進んでいくと考えられる。また,自動車制御系において開発期間の短縮および信頼性の向上のためにMATLAB/Simulinkによるモデルベース設計が普及している。しかし,現時点でこのようなモデルベース設計で自動的にコード生成されるソースコードはマルチコア上で自動的に並列処理できるまでには至っていない。そこで,本論文ではMATLAB/Simulinkによって設計された制御モデルからEmbedded Coderにより自動生成されたエンジン制御Cコードをマルチコア上で動作するための並列化手法を提案する。提案手法を用いて,従来手動ではタスク粒度が細かく並列化が困難であった条件分岐と算術代入文からなるエンジン制御CコードをOSCAR自動並列化コンパイラにて自動並列化した。RP2やV850E2R等の組み込みマルチコア上で実行したところ,2コアで最大1.91倍,4コアで最大3.76倍の性能向上が得られた。(著者抄録)