抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現状の1対1の通信はシャノン限界に迫りつつあり,モバイルコンピューティングの分野では,重畳符号化,逐次干渉除去などの空間分割多重を利用した多対多通信の研究が活発化している。本稿では,空間分割多重の中でも複数のアクセスポイントが協調することで通信容量を増やすことができるネットワークMIMO(NetMIMO)に着目する。NetMIMOでは,多数のアクセスポイントと多数のユーザ端末間の伝搬路を推定するためのチャネルサウンディングの通信オーバヘッドが問題となる。また,どの伝搬路を用いてMIMO伝送を行うべきかを決定するための計算コストも問題となる。そこで本稿では,NetMIMOのオーバヘッドを削減するためにアクセスポイント群を選択し,アクセスポイントのクラスタを形成する手法を検討し,Throughput-aware Random Clusteringを提案する。Throughput-aware Random Clusteringでは,データリンク層におけるスループットに応じて,物理層におけるMIMO伝送に参加するアクセスポイントを決定するクロスレイヤのアプローチを採る。MATLABを用いた計算機シミュレーションによる評価の結果として,アクセスポイントが57台,ユーザ端末が7台の場合,全てのアクセスポイントを用いる手法に比べて約2.5倍,固定クラスタを用いた物と比べて約1.2倍のスループットが得られることを示す。(著者抄録)