抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
有機トランジスタの電極形成法として,高精細な印刷が可能な凸版反転印刷法を用いることで,電極間距離(チャネル長)を短くすることができる。それにより,トランジスタの高速動作化が可能となる。しかし,チャネル長を短くするにつれて,電極と半導体材料界面に生じる接触抵抗の影響を大きく受け,見かけ上の移動度が低下することがわかっている。この接触抵抗の大きさを見積もるための手法として,Transfer Line Method(TLM)法が広く用いられているが,個々のトランジスタの特性ばらつきが大きい場合,正確に抵抗値を見積もることができない。そこで接触抵抗を見積もる手法の一つである四端子測定を用いて,凸版反転印刷電極の接触抵抗およびチャネル抵抗の解析を行った。有機半導体への高分子材料添加条件によってチャネル材料の結晶性が顕著に変化し,接触抵抗の増減に大きく影響があることがわかった。また,電極と半導体間のキャリア注入障壁と接触抵抗との相関がみられた。本研究結果は,四端子測定を印刷有機トランジスタへ適用し,凸版反転印刷電極の接触抵抗を詳細に見積もることで,デバイスの高性能化に向けた大きな指針となることが期待できる。(著者抄録)