文献

J-GLOBAL ID：202302249297012695   整理番号：23A0593076

ポリフェニレンサルファイドの平衡融点導出と結晶融解挙動の解明

Evaluation of the Equilibrium Melting Temperature and Melting Behavior of Poly(Phenylene Sulfide) Crystals.

著者 (5件)： 間瀬元太 (山形大学 大学院有機材料システム研究科) ,  過足未紗 (山形大学 大学院有機材料システム研究科) ,  松葉豪 (山形大学 大学院有機材料システム研究科) ,  大坂恵一 (高輝度光科学研究センター) ,  HU Wenbing (Sch. Chem. & Chem Eng., Nanjing Univ.)
資料名： 材料  (Journal of the Society of Materials Science, Japan)
巻： 72  号： 1  ページ： 30-36(J-STAGE)  発行年： 2023年 
JST資料番号： F0385A  ISSN： 0514-5163  CODEN： ZARYA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 非常に広い用途を有する高性能樹脂の一つである,ポリフェニレンスルフィド(PPS)結晶の溶融工程に着目し,X線散乱と熱測定を用いて,融解過程を解明しそして構造解析と共に平衡溶融温度を導出しようと試みた。DSC測定により,2つの融点が結晶化PPS膜中に観察された。シンクロトロン放射光を用いたその場小角および広角X線散乱測定とDSCサーモグラムにより,低温側の融点に着目して,小角X線散乱結果から,非晶質部分の濃厚化によってが融解した,ことを示した。更に,高速走査熱量測定の結果に基づくHoffman-Weeksプロットから,融解温度は,融解温度と結晶化温度が等しくなる直線に略平行であり,融解が準安定構造である,ことを示した。高温側の融点はラメラ結晶の融解に起因していた。平衡融点は,Hoffman-WeekおよびGibbs-Thomsonプロットから318°Cと導出された。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *ポリフェニレンスルフィド ,  結晶形態 ,  融解法 ,  示差走査熱量測定 ,  結晶化 ,  高分子薄膜 ,  *低温 ,  *融点 ,  非晶質 ,  濃縮 ,  微結晶 ,  融解 ,  準安定相 ,  *高温 ,  ラメラ ,  小角X線散乱 ,  大角散乱 ,  放射光施設 ,  熱量測定 ,  *晶出温度 ,  高分子 ,  熱力学 ,  平衡 ,  SPring-8 ,  熱力学平衡 ,  斜入射小角X線散乱
準シソーラス用語： ラメラ晶 ,  結晶化温度 ,  熱力学的平衡 ,  濃厚化 ,  微小角入射小角X線散乱 ,  *平衡融点 ,  *融解温度

著者キーワード (1件)： ポリ(フェニレンスルフィド)結晶融解平衡融解温度熱分析X線散乱

分類 (3件)： 高分子溶液の理論  (CG02012B) ,  高分子の結晶構造  (BK10000K) ,  その他の高分子材料  (YH07150C)

引用文献 (24件)：

• 1) S. Hayashi, “PPS fiber - Heat and chemical resistant fiber -”, Sen’i Gakkaishi, Vol.47, No.6, pp.316-318 (1991).
• 2) T. Fujiyama, “Introduction and application of PPS fiber”, Sen’i Gakkaishi, Vol.66, No.6, pp.181-183 (2010).
• 3) W. Okumura, H. Hasebe and M. Kimizu, “Fiber structure development and mechanical properties in continuous drawing and annealing of poly(phenylene sulfide) filament.”, Sen’i Gakkaishi, Vol.68, No.2, pp.33-41 (2012).
• 4) P. L. Carr and I. M. Ward, “Drawing behaviour, mechanical properties and structure of poly(p-phenylene sulphide) fibres”, Polymer, Vol.28, No.12, pp.2070-2076 (1987).
• 5) P. Huo and P. Cebe, “Effects of thermal history on the rigid amorphous phase in poly(phenylene sulfide)”, Colloid Polymer Science, Vol.270, pp.840-852 (1992).

タイトルに関連する用語 (6件)： ポリフェニレンサルファイド ,  平衡 ,  融点 ,  導出 ,  結晶 ,  融解挙動