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J-GLOBAL ID:201102278064628966   整理番号:11A0818174

九州中央部の非火山地域に湧出する温泉の炭酸成分の起源

Origin of Dissolved Inorganic Carbon of Hot Spring Waters Discharged from the Non-volcanic Region of Central Kyusyu, Japan
著者 (7件):
資料名:
巻: 60  号:ページ: 418-433  発行年: 2011年03月31日 
JST資料番号: F0950A  ISSN: 0030-2821  CODEN: ONKAA  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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九州地方の阿蘇火山と霧島火山の間の非火山地域に湧出する温泉水の溶存全炭酸(DIC)の起源の解明ならびにその地域の地下深部に潜在するプレート脱水流体の検知のために,当該地域の温泉水の一般水質,水の安定同位体組成(δDとδ18O),DICの濃度と炭素安定同位体比(δ13C)を測定した。温泉水の安定同位体組成(δD vs. δ18O)からこれらは天水起源であることが示されたが,DICの濃度とδ13Cの関係は。温泉水のDICには土壌CO2以外に2つのタイプの深部起源CO2が混入していることを示した。このアイディアは,温泉付随ガスの希ガス同位体組成(3He/4He,4He/20Ne)とCaイオン濃度とHCO3イオン濃度の関係から支持され,セレクトした温泉水のDICの起源炭素の寄与率の計算から,深部起源CO2の1つはマントル由来のCO2,もう1つはプレートの沈み込みにともなって地球内部に持ち込まれた海成炭酸塩起源のCO2であることが確認された。さらに,セレクトした温泉水のDICのδ13Cと深部起源CO2の寄与率の間にある直線的な関係を用いて,その他の温泉全てについてDICに占める深部起源CO2の寄与率を算出し,深部起源CO2の寄与率の高い(≧55%)温泉をこの地域の地下比抵抗構造分布図上で見たところ,沈み込み海成炭酸塩起源CO2に富む温泉が霧島火山の北東方向に見られる低比抵抗ゾーン上に集まる傾向があることが認められた。この結果は,プレート脱水流体に関係する熱水流体が低比抵抗ゾーンの形成に関与している可能性を示唆している。一方,マントル起源CO2に富む温泉は構造性盆地だと考えられている人吉盆地内に集中しており,そのエリアにマントル起源ガスを地殻浅部まで上昇させうる流体の通路の存在が示唆された。(著者抄録)
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分類 (2件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
水圏・生物圏の地球化学  ,  その他の同位体地球化学 

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