抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本研究では,不連続面形状,拘束圧,温度および透過水のpHを条件として,単一不連続面を有する花崗岩を用いて透水実験を実施し,透水性の指標の一つである不連続面の水理学的開口幅の経時変化を定量的に評価した。また,透過水をサンプリングし,透過水中の物質濃度を定量的に評価し,化学作用である鉱物溶解が透水性の変化に及ぼす影響について検討した。さらに,実験後の不連続面表面の微視構造を観察し,鉱物の溶解・沈殿等の化学作用で生成する二次鉱物の有無を確認した。本研究で得られた結果を以下に述べる。1)透水実験では,不連続面の水理学的開口幅は実験開始直後から徐々に低下し,数百時間程度でほぼ定常に至った。その後,温度を90°Cに上昇させると,さらなる開口幅の低下を示し,最終的な開口幅は初期開口幅の10~20%程度まで減少した。2)pH条件の違いが透水性の変化に及ぼす影響に着目して検討した結果,アルカリ条件の不連続面開口幅の低下率は中性条件と比較して大きくなることが観察された。