抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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多倍長演算とは倍精度以上の高精度演算である。4倍精度以上の表現は倍精度データ型(10進で約16桁)を繰返し用いることで表され,算術オーバーフローの防止,暗号処理,高精度なシミュレーション,計算力学の大規模問題などの正確な演算結果を必要とする場合に用いられる。しかし,円周率や数学定数を数百万桁以上求めるには,4倍精度や8倍精度とは別の多倍長演算が必要となる。本研究では,100万桁以上の桁数を扱う演算を行い,例題として円周率を求めた結果を報告した。まず,多倍長数の数値表現について述べた上で,多倍長数の加減算,乗算,除算の計算方法について説明した。次に,高速フーリエ変換を用いた乗算の高速化について述べ,算術幾何平均(改良サラミン・ブレント法)による円周率計算の実験結果を報告した。計算実験の結果,約1600万桁の円周率を求めることができた。