抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ソーシャルメディアの効率的な利用・運営方法を模索するためにエージェント技術の利用が期待されており,その発展には研究の全体像を捉えるフレームワークとそれを用いた学問領域の整理が必要である。本論文では,横軸をエージェントモデルの目的,縦軸をモデルの抽象度とする2軸によってソーシャルメディアにおけるエージェント研究を整理し,各象限と親和性の高い学問領域を例示した。まず,1)具体モデルによる設計志向の領域はビッグデータマイニング,2)具体モデルによる分析志向の領域は社会学や社会心理学,3)抽象モデルによる分析志向の領域は数理物理学,4)抽象モデルによる設計志向の領域は創発システムとの親和性が高いことを示し,該当する研究群を紹介した。次に,4)に相当するソーシャルメディアの性質を理解するためのメタ報酬ゲームに基づくモデル化と,エージェントシミュレーションによる分析研究を紹介した。また,1)に相当するQ&Aシステム設計のためのシミュレーション手法では,利用者間の知識取引のプロセスのエージェントベースモデリングに基づき報酬制度の導入効果を検討している。さらに,2)としてクチコミの消費者行動への影響,3)としてコミュニケーション相手の選択基準による購買への影響を調べた研究を示した。