抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日常生活で起きた出来事に対して質問応答できるようになれば,人間の記憶支援・忘れ物や落とし物の検索・人の監視や見守りといった実世界に根ざしたシステムが実現できるようになる.従来の実世界質問応答では,近年数多くの質問応答の課題で高い性能を示すニューラルネットワークで構成した質問応答モデルが用いられてきた.しかし,実世界のデータをラベリングする作業はプライバシーの問題を引き起こすため,実世界の質問応答データセットを作成することは困難である.その一方で,ニューラルネットワークを用いた質問応答モデルは,その能力を発揮するために大量の学習データが必要になる.本論文では,この制限を克服するためSimulation to Real QA(Sim2RealQA)という新たな枠組みを提案する.本手法では,プライバシーを侵害することなく十分な量の学習データを作るため,人の日常生活を模倣するシミュレータを使用する.そして,現実世界の質問応答の問題を高精度に解くため,仮想世界の日常生活行動のデータをもとに作成した大量の質問応答データセットを用いてニューラル質問応答モデルを訓練する.Sim2RealQAの枠組みを評価するため,我々は実際の家屋とライフシミュレーションゲーム内の日常生活行動のログデータをもとに仮想・現実双方の質問応答データセットを作成した.このデータセットを用いて,実世界の解答ラベルがない場合,仮想世界のデータが実世界の質問応答に役立つことを実証する.(著者抄録)