抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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(001)配向の多結晶下地層の結晶粒,もしくは,(001)単結晶基板上にL1
0構造を持つ膜を形成する場合,膜中にc軸が面直に向いた(001)結晶に加え,面内に存在する(100)結晶が混在する可能性がある。本研究では,MgO(001)単結晶基板上において,FePt,FePd,および,CoPt合金膜を形成した。そして,基板上に200°Cの低基板温度で膜形成を行った不規則構造を持つ磁性膜上に薄いMgOキャップ層を設け,その試料を600°Cで熱処理することにより,c軸方位を膜面垂直方向へ精密に制御した。MgO基板だけでなくMgOキャップ層に対する格子ミスマッチにより,効果的に磁性膜の面内方向に引っ張り応力を働かせた。その結果,面直一方向への相変態が生じた。また,キャップ層の導入は,規則度も向上させた。キャップ層無しおよび有りの10nm厚のFePt,FePd,CoPt膜の規則度(S
w/o,S
w/)は,それぞれ,(0.6,0.8),(0.6,0.7),(0.3,0.4)であった。キャップ層有りの10nm厚のFePt膜は,L1
0(100)結晶を含まなく,高い規則度を持つため,強い垂直磁気異方性と非常に小さな面内磁化曲線の保磁力を示した。(著者抄録)