抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
Ni
100-xFe
x(x=0,20at.%)およびNi
100-yCo
y(y=0,25,50,75,100at.%)合金膜をCu(001),(110),(111)下地層上に形成し,組成および結晶方位が膜成長,構造,磁気異方性,磁歪挙動に及ぼす影響について調べた。すべての膜組成に対して,Cu(001),(110)下地層上ではfcc(001),(110)単結晶膜がそれぞれ得られた。一方,Cu(111)下地層上では,積層順番が異なる2つのfcc(111)バリアントからなるエピタキシャル膜が形成された。Ni
80Fe
20(x=20)およびNi
100-yCo
y(y=25-100)合金の場合,fcc(001),(110)膜はそれぞれ4および2回対称の面内磁気異方性を示し,fcc(111)膜に対してはほぼ等方性的な磁化特性が観察された。一方,Niの場合,結晶方位に関わらず,いずれの膜もほぼ等方的な磁気特性を示した。磁歪挙動を膜面内に異なる強度の回転磁界を印加することにより調べた。fcc(001),(110)配向のNi
80Fe
20(x=20),Ni
100-yCo
y(y=25-100)膜に対しては,低磁界強度において,正弦波から歪んだ出力波形が観察された。磁界強度の増加に伴い,磁化が飽和し,磁歪出力波形も正弦波となる傾向が認められた。また,膜の磁気異方性の増加に伴い,正弦波を得るためにはより高い強度の磁界が必要であった。一方,等方的な磁化特性を示した(001),(110),(111)配向のNi膜および(111)配向のNi
80Fe
20(x=20),Ni
100-yCc
y(y=25-100)膜に対しては,磁化が未飽和状態であっても,正弦波が観察された。磁歪の出力波形は面内磁気異方性の対称性や磁気異方性の強度によって影響を受けることが明らかになった。(著者抄録)