抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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導電性高分子合成に電気化学的重合法を利用すると,重合領域が電極面以外にも広がり,枝分かれしたニューロン状高分子を得ることができる。ピロールと3-ヘキシルチオフェンを電解重合してニューロン型複合導電性高分子を得た。この高分子は円板および樹状突起のふたつの部分からなっており,相互に接続しネットワークを構成していた。このネットワークの経路の導電性を経路信号で制御することができればニューロンデバイスとなりうると考え,信号により伝導性が変化する二段書き込み方法(書き込み,固定)の可能性を調べた。書き込み信号(単極交互信号)を液体ドープ状態の導電性高分子経路/膜に印加し貧溶媒エタノールを滴下して固定を行った。ポリ(3-アルキルチオフェン)膜のみでは書き込み作業が不安定であったので,ポリ(3-アルキルチオフェン)導電性高分子複合膜を使用した。それでも導電率は悪かった。単純なHタイプおよびYタイプ高分子ネットワークのメモリーデバイスとしての性能を調べた。両タイプともメモリーとして機能することが確かめられた。書き込み/監視信号が経路を通過するときの伝導率のほうが信号なしの経路の伝導率よりも高いことから,ニューロン型複合導電性高分子を使用した多層(学習層:ポリ(3-アルキルチオフェン)/ポリピロール,パターン層:ニューロン型ポリピロール,基板:PET膜)構造が記憶デバイスすなわちニューロンデバイスとして機能しうることを明らかにした。