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J-GLOBAL ID：201302216828078175   整理番号：13A1333408

エル・サルバドル共和国から出土した先スペイン期埋葬人骨の同位体分析-人の移動と食性復元にむけて-

著者 (5件)： 南雅代 (名古屋大 年代測定総合研究セ) ,  市川彰 (名古屋大 大学院文学研究科) ,  坂田健 (名古屋大 大学院環境学研究科) ,  森田航 (京大 大学院理学研究科) ,  伊藤伸幸 (名古屋大 大学院文学研究科)
資料名： 考古学と自然科学  (Archaeology and Natural Science)
号： 64  ページ： 1-25  発行年： 2013年05月24日 
JST資料番号： L5486A  ISSN： 0288-5964  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 人骨・歯8試料の同位体分析と放射性炭素年代測定,及び同国全土から9地点の土壌のSr同位体分析を行った。土壌の交換性⁸⁷Sr/⁸⁶Srは内陸で0.7039~0.7044,沿岸部で0.7073~0.7081で,明らかに異なる。西部内陸のチャルチュアパ遺跡の人骨のSr同位体比は土壌の値とほぼ一致するが,歯は土壌の値と少し異なる。先古典期に出自が外部である人の存在が考えられる。東部沿岸部のヌエバ・エスペランサ遺跡の人骨のSr同位体比は遺跡土壌の値と一致する。一方,西部沿岸のエル・ソンテ遺跡の人骨と歯はいずれも土壌の値と少し異なり,太平洋岸以外からやってきた可能性がある。後古典期後期の早期には他地域との交流が盛んになったと推定される。C・N同位体比によると,時代や地域によりC4植物摂取割合は異なっていた。高地のチャルチュアパ遺跡ではC3植物割合が比較的高かったが,他の2遺跡ではほぼC4植物に依存し,海産資源の摂取率も低かったようだ。

シソーラス用語： *エルサルバドル共和国 ,  *化石人類 ,  同位体存在比 ,  放射性炭素法年代測定 ,  遺跡 ,  *食性 ,  人口移動 ,  C4植物 ,  歴史 ,  *ストロンチウム同位体 ,  炭素同位体 ,  窒素同位体 ,  骨 ,  歯 ,  *完新世
準シソーラス用語： 先スペイン期

分類 (3件)： 第四紀  (DE02070C) ,  人類学  (EA01070K) ,  同位体地質学  (DD01042T)

引用文献 (71件)：

• 青山和夫2007『古代メソアメリカ文明マヤ・テオティワカン・アステカ』講談社選書メチエ
• 伊藤伸幸1997「メソアメリカ地域におけるフラスコ状ピット」名古屋大学文学部研究論集128 pp.43-68
• 伊藤伸幸2004「チャルチュアパ遺跡における畝状遺構からの一考察」金沢大学考古学紀要27 pp.138-146
• 伊藤伸幸2005「メソアメリカ先古典期における植物遺存体」名古屋大学文学部研究論集152 pp.25-45
• 川崎 晃・織田久夫2005「水田土壌と米のストロンチウム同位体比の関係」日本土壌肥料学雑誌76(5) pp.579-585

タイトルに関連する用語 (7件)： スペイン ,  埋葬 ,  人骨 ,  同位体分析 ,  人 ,  食性 ,  復元