抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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「きらほ」は,2002年8月にアミロース含有率変動の少ない早生の低アミロース品種を目標として,岩手県農業研究センターにおいて,「ミルキープリンセス」を母,「岩手61号」を父として人工交配を行い,その後代から選抜育成された品種である。2006年から生産力検定試験,特性検定試験に供試し,2008年に「岩手91号」の系統番号を付し,奨励品種決定試験に供試して有望と認められた。「きらほ」のアミロース含有率は約9~12%と他の低アミロース品種よりも年次変動が少ない。玄米はわずかに白濁するが良質である。炊飯米の粘りが強く,食味の総合評価は「いわてっこ」並から上回る。熟期は「いわてっこ」並で岩手県中北部で栽培が可能な低アミロース品種である。障害型耐冷性は“極強”,耐倒伏性は“やや強”,いもち病真性抵抗性遺伝子型は“Pii”と推定され,その圃場抵抗性は葉いもちは“やや強”。穂いもちは“極強”である。穂長がやや短く,穂数が少ないため「いわてっこ」に比べ少収であるが,推奨する栽植密度と施肥量の遵守で600kg/10aの収量確保が可能である。「きらほ」は岩手県中北部の気象条件下でアミロース含有率が安定しており,冷凍米飯等に利用できる品種である。2013年に品種登録申請し2015年に品種登録された(登録番号24582)。(著者抄録)