抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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電気自動車(EV)などの電源,また回生用の蓄電モジュールとして,電気二重層キャパシタ(EDLC)やリチウムイオンバッテリを使用する場合,充放電のサイクルの過程で,一旦セル間の電圧バランスが崩れると,セルの劣化が加速度的に進行する。更に,充放電を頻繁に繰り返すような用途においては,この劣化の速度はより高いものとなる。このような悪循環を防止し,EDLCならびにリチウムイオンバッテリの電気エネルギー,および寿命性能を最大限に活用するためには,セル電圧の均等化回路が必要不可欠となる。本文では,EDLC,およびリチウムイオンバッテリ向けのセル電圧バランス回路を提案し,その特徴を説明するとともに,既にEDLC向けに提案されているセルバランス回路との比較,および考察を行なった。また,提案回路方式の動作原理について説明し,制御をするために要求される各素子パラメータの導出方法を示した。これらをもとに,本提案回路方式の有用性を示すため,セルバランス動作のシミュレーションを行なった。この結果から,提案回路方式を用いることで時間とともに各セル電圧のばらつきは解消され,最終的な標準偏差は1mV以下の十分低い値まで低減されたことから,提案回路方式の有用性は示された。更に,劣化バッテリを模擬したシミュレーションを行い,提案回路方式が劣化バッテリにおいても有用であることを示した。