文献

J-GLOBAL ID：201602252906553938   整理番号：16A0519517

知っておきたい!政策・研究・技術 第23回 間伐の放置は温暖化を加速する:高CO₂環境とメタン放出

著者 (1件)： 小池孝良 (北大 大学院農学研究院)
資料名： 森林技術
号： 891  ページ： 26-29  発行年： 2016年06月10日 
JST資料番号： G0035A  ISSN： 1349-452X  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 大気中CO₂濃度の増加が森林の構造と機能に与える影響を予想するために,野外での開放系CO₂増加実験を北海道大学札幌研究林の実験圃場を利用して実施してきた。2003~2013年までの11年間,大気CO₂濃度を500ppmに増加させ,北海道を代表する11樹種を対象にした落葉樹の小型林分への高CO₂影響を調べた。高CO₂環境では樹冠からの蒸散量が抑制され,林床へ届く日射も減少して林床が湿気る結果,林床が好気的条件から嫌気的条件に変わり,対照の林分に比べると,メタンが放出されてくることが明らかになった。

シソーラス用語： *濃度 ,  *温室効果ガス排出量 ,  地球温暖化 ,  メタンガス ,  間伐 ,  間伐材 ,  人工林 ,  *実証実験 ,  造林 ,  森林調査 ,  北海道
準シソーラス用語： *二酸化炭素濃度 ,  *地球温暖化ガス排出量 ,  地球温暖化問題 ,  間伐作業 ,  放置林 ,  *実証試験 ,  森林管理

分類 (2件)： 伐木,造材  (FF04000W) ,  森林生物学一般  (FF02010T)

引用文献 (10件)：

• 赤祖父俊一(2008) 正しく知る地球温暖化,誠文堂新光社,東京
• 江口則和・上田龍四郎・笹 賀一郎・小池孝良(2004) FACEを用いた落葉樹への高CO₂付加実験. 北方林業,56:4-7
• 石塚成宏・清水貴範(2010) 九州のスギ・ヒノキ林土壌のメタン吸収,九州の森と林業,93,森林総研.
• Kim, Y. S., Watanabe, M., Imori, M., Sasa, K., Takagi, K., Hatano, R. and Koike, T. (2011) Reduced atmospheric CH₄ consumption by two forest soils under elevated CO₂ concentration in a FACE system in northern Japan. Japanese J. Atm. Environ., 46 : 30-36.
• 小池孝良(1993) 落葉樹の光の使用の仕方,森林総研研究レポート,25:1-8.

タイトルに関連する用語 (8件)： 政策 ,  研究 ,  間伐 ,  温暖化 ,  加速 ,  CO2 ,  環境 ,  メタン放出