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J-GLOBAL ID：201602291264239238   整理番号：16A0659838

焼酎醸造特性が優れ大粒で多収の二条大麦新品種「煌二条」

New Two-rowed Barley Cultivar “Kirameki-Nijo” with High-yield and Excellent Qualities for Distilling Japanese Spirits

著者 (14件)： 河田尚之 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  小田俊介 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  藤田雅也 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  八田浩一 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  久保堅司 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  土井芳憲 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  田谷省三 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  佐々木昭博 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  塔野岡卓司 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  堤忠宏 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  谷口義則 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  関昌子 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  波多野哲也 (農業・食品産業技術総合研究機構) ,  平将人 (農業・食品産業技術総合研究機構)
資料名： 九州沖縄農業研究センター報告(Web)  (Bulletin of the NARO Kyushu Okinawa Agricultural Research Center (Web))
号： 64  ページ： 21-40 (WEB ONLY)  発行年： 2015年10月22日 
JST資料番号： U0794A  ISSN： 2189-6119  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 二条大麦新品種「煌二条(きらめきにじょう)」は,「西海皮48号」を母親に「羽系89-63」を花粉親とした交配組合せから派生系統育種法により育成した焼酎醸造用二条大麦品種で,2007年度に品種登録出願し二条大麦農林25号として農林登録された。「煌二条」は「ニシノチカラ」と比較して次のような特徴がある。皮性の二条大麦で播性はI,茎立性はやや早の春播性で,出穂期で4日,成熟期で2日程度早い早生種である。稈長と穂長は短く穂数は同程度かやや多く,耐倒伏性は「ニシノチカラ」と同程度で強い。千粒重は大きく整粒歩合が高く,子実収量は「ニシノチカラ」と同程度であるが整粒収量は多い。容積重はやや大きい。ふ色が淡黄から黄褐色で凸腹粒と側面裂皮粒がわずかに見られ,外観品質は「ニシノチカラ」に比べやや劣る。オオムギ縞萎縮病抵抗性遺伝子rym3を持ちI型とIII型ウイルス系統に強く,赤かび病とうどんこ病には「ニシノチカラ」に比べやや弱い。穂発芽性は難で穂発芽しにくい。搗精時間は短く軟質で精麦白度は「ニシノチカラ」と同程度であるが,砕粒歩合はやや大きく精麦歩留はやや低い。焼酎醸造におけるアルコール収得量は「ニシノチカラ」と同程度かやや高く,焼酎醸造適性は良い。焼酎の酒質に旨味や甘味などの特徴があり優れる。「煌二条」の栽培適地は暖地・温暖地の平坦地である。(著者抄録)

シソーラス用語： *醸造 ,  *焼酎 ,  新品種 ,  作物収量 ,  *オオムギ ,  交雑育種 ,  作物育種 ,  品種差 ,  精白 ,  表現型 ,  耐病性
準シソーラス用語： *焼酎醸造 ,  二条大麦 ,  *煌二条 ,  ニシノチカラ ,  西海皮48号 ,  羽系89-63 ,  農業形質

分類 (3件)： 酒類一般  (FK04021Y) ,  作物の品種改良  (FC02030G) ,  麦  (FC03033M)

引用文献 (16件)：

• KASHIWAZAKI,S., OGAWA,K., USUGI,T., OMURA,T. and TSUCHIZAKI,T.(1989) Characterization of several strains of Barley yellow mosaic virus. Ann. Phytopath. Soc. Japan 5 5:15-25.
• FREY-WYSSLING,A.and BUTTROSE,M.S.(1959) Photosynthesis in the ear of barley. Nature 184:2031-2032.
• 古庄雅彦・山口修・内村要介・塚崎守啓・申斐浩臣・馬場孝秀・古川亮・水田一枝・吉野稔(2006)焼酎用二条大麦新品種‘はるしずく’の育成. 福岡県農業総合試験場研究報告 25:11-15.
• GRUNDBACHER,F.J.(1963) The physiological function of the cereal awn. Bot. Rev. 29:366-381.
• HARLAN, H.V. and ANTHONY, S(.1920) Development of barley kernels in normal and clipped spikes and the limitations of awnless and hooded varieties. Jour. Agr. Res. 19:431-472.

タイトルに関連する用語 (4件)： 焼酎醸造 ,  多収 ,  二条大麦 ,  新品種